2006年07月27日 (過去日記)
両親は高齢の粋。
特にお袋はアルツハイマー。
日々シナプスも脳も萎縮して逝ってる。
1年前から週1回は家族3人で外食するようにしてる。
最近は手っ取り早く回転寿司によく行く。
回転すしの仕組みを忘れてしまったお袋はそこでも笑わせてくれる。
まず、回転している寿司に直接箸を出して食べようとする。
状況判断ができないから、欲しいと思ったら なにも考えずにすっと手が出る。
年寄りにとっては速度が速すぎて捕まえることは至難の業で
よく視とかなくてはえらい事になる。
自分の好きなネタは分かるみたいで
「アレ取って」と言ったら取ってやる。
それを半分くらい食べて、、、
同じネタが再び1周して廻ってくると
また「アレ取って」と言う。
自分が食べてることを忘れている。
「ほれ、まだココにあるやん」
指差すと
「あら、ほんま・・・」ってな具合
笑えるナ。
好きそうなのを選んで取ってやってるのに、
食べだして直ぐに
「今日は調子が悪い、もう要らん、残したいのよ、これあげる、あんた食べて、 」
最近は、いつも眉間に皺寄せて喉が痛そう。
(既にこの頃から胃癌も進行してたのだ・・・)
だから食べれるわけないのに、こっちは栄養を付けさせようと、嫌がるのに無理やり食わせてた・・・
味が分からなくなってるようで
「この店マズイ、もう2度と来ん !!!」
とくる。。。。。
うちのお袋は他人を貶す言葉は決して吐かなかったのに
だんだん子供に近づいてきた。
そのくせソフトクリームやおはぎが廻ってくると
「アレ取って」
・・・・ 笑えるナ。
大好きな甘いもの、ソフトクリームやおはぎを食べる時に初めて
実に自然ないい笑顔で、
「これ甘くて美味しい」
という。
その時 これが幸せなんだなと。。。
両親とも四国の小さな港町で育ったので、魚関係は詳し かった。
しかし今では、タコとイカ、鰻と穴子も区別がつかない。
肉でも、豚・鶏・牛の違いが外見からも 食べても分からない。
昔出来た事が出来なくなるばかりではなく、一般常識までも分からなくなる。
あるいは覆すことも平気で、非常識が常識に。
もー、 ワテ よ~ゆわんワ!
函館市場にて・・・ (06.06~07.02) 変貌